古事記に登場する神名を纏めてみました。新潮社古典文学集成の古事記には付録として神名一覧が付いています。神名は其れと重複いたしますが、集成の方は登場順になっていますのでここではアイウエオ順で記載いたします。集成の付録では神名に関する特徴等の説明があります。(※索引有) 茲では簡単な備考をつけていますので興味ある方は集成をご覧いただければ幸いです。尚古事記のどの巻に登場するかは神名末尾に上・中・下及び記載順と新潮社古典文学集成古事記のページ数を表記しています。
フ行
深淵之水夜礼花之神 フカフチミヅヤレハナノカミ 水運行主神 親神布波能母遅久奴須奴/日河比売 上(271-57
伏雷 フスイカヅチ 黄泉国魔界雷神8 伊耶那美之神右足 上(272-37
布都之御魂 フツノミタマ 武神 神武東征援 物部氏祖 石上神宮 中(273-112
布帝耳之神 フテミミノカミ 衣類神 親神布怒豆怒神 淤美豆奴之神ノ妻神 上(274-57
布刀玉之命 フトダマノミコト 天孫降臨隋神 石屋戸 忌(斎)部氏祖 太玉命神社四座 上(275-50
布怒豆怒之神 フノヅノノカミ 水霊水力神 布帝耳之神親神 上(276-57
布波能母遅久奴須奴之神 フハノモヂクヌスヌノカミ 居住主神 親神八嶋士奴美之神/木花知流比売 上(277-57
ヘ行
辺津甲斐弁羅之神 ヘツカンベラノカミ 禊神 厄病神右手手巻ヨリ化生3 上(278-41 辺疎之神 ヘツザカルノカミ 禊神 厄病神右手手巻ヨリ化生1 上(279-41 辺津那芸佐比古之神 ヘツナギサヒコノカミ 禊神 厄病神右手手巻ヨリ化生2 上(280-41
ホ行
火須勢理之命 ホスセリノミコト 瓊瓊杵尊/此花咲夜比売子神 3兄弟神 上(281-96
火照之命 ホデリノミコト 瓊瓊杵尊/此花咲夜比売子神 海佐知毘古 青島神社 上(282-96
火遠理之命 ホヲリノミコト 瓊瓊杵尊/此花咲夜比売子神 山佐知毘古 若狭彦神社(福井 上(283-96
火之雷 ホノイカヅチ 魔界雷神2 伊耶那美之神胸部 上(284-37
マ行
前玉比売 マエタマヒメ 玉精霊 親神天之甕主神 速甕之多気佐波矢夜遅奴美神妻神 上(285-73
悪事一言善事一言之神離之神葛城之一言主之大神 葛城山言霊神霊 マガゴトモヒトコトヨキコトモヒトコトノカミサカノカミカヅラキノヒトコトヌシノオホカミ 葛城一言主神社・高鴨神社 下(286-48
正勝吾勝々速日天之忍穂耳之命 誓約神 五男神左角髪御統珠 瓊瓊杵尊親神マサカツアカツカチハヤヒノアメノオシホミミ 福岡英彦山神宮 上(287-47
正鹿山津見之神 マサカヤマツミノカミ 山神 火之迦具土之神頭ヨリ化生1 上(288-36
ミ行
御井之神 ミイノカミ 清水井戸神 木俣之神同 親神大国主/八上比売 御井神社出雲 上(289-66
甕主日子之神 ミカヌシヒコノカミ 地上界甕主精霊 親神速甕之多気佐波夜遅奴美之神 上(290-73
甕速日之神 ミカハヤヒノカミ 雷神 火之夜芸速男之神ヨリ化生4 上(291-35
甕布都之神 ミカフツノカミ 刀剣精霊(建御雷) 神武東征援 物部氏祖 石上神宮 中(292-112
御倉板拳之神 ミクラタナノカミ 稲霊 耶那岐神ノ御頸珠化生 天照大神へ霊力付与 上(293-43
御食大神 ミケツオホカミ 食物神 気比大神同 角賀気比神宮/宮中八神殿 中(294-181
御毛沼之命 ミケヌノミコト 常世神 日之御子神 神倭伊波礼毘古命(神武)兄 上(295-106
道之長乳歯之神 ミチノナガチハノカミ 禊神 道祖(道標)神帯ヨリ化生 上(296-40
弥都波能売之神 ミツハノメノカミ 農耕灌漑水神 伊耶那美之神ヨリ化生5 上(297-34
弥豆麻岐之神 ミヅマキノカミ 灌漑神 親神羽山戸神(大年神系)/大気都比売 上(298-77
御年之神 ミトシノカミ 穀物神 親神大歳之神・香用比売 大歳御祖神社静岡/大和神社 上(299-76
水戸之神 ミナトノカミ 水門神 櫛八玉之神親神 速秋津日子・比売子神 上(300-87
美呂浪之神 ミロナミノカミ 地神不詳 大国主系 親神多比理岐志麻流美/活玉前玉比 上(301-73
(ム・メ・モ行無し)
ヤ行
八河江比売之神 ヤガハエヒメノカミ 川辺豊穣神 親神葦那陀迦之神 国忍富之神ノ妻神 上(302-73
八嶋士奴美之神 ヤシマジヌミノカミ 領有主神 親神須佐之男/櫛名田比売 八坂神社 上(303-57
八嶋牟遅之神 ヤシマムジノカミ 地上地主神 女神鳥取之神(大国主妻) 上(304-72
八十禍津日之神 ヤソマガツヒノカミ 禊神 禍言神水霊ニヨリ化生 上(305-41
八千矛之神 ヤチホコノカミ 地上支配神国造り 大国主同 出雲大社/大穴持神社 上(306-58
八重言代主之神 ヤヘコトシロヌシノカミ 事代主同 葦原国支配神国譲り 賀茂神社/三嶋神社静岡 上(307-84
山末之大主之神 ヤマスゑノオホヌシノカミ 境界地上神 大山咋同 親大年神 松尾神社/日吉神社 上(308-76
山田之曾富騰 ヤマダノソホト 地上精霊智慧神 案山子久延毘古同 上(309-75
ヨ行
黄泉之神 ヨミノカミ 死ノ世界(黄泉国)支配神 上(310-37
黄泉津大神 ヨモツオホカミ 黄泉国伊邪那美神之名 死ノ世界支配神 上(311-39
予母都志許売 ヨモツシコメ 黄泉國魔界女神 上(312-38
万幡豊秋津師比売之命 ヨロヅトヨアキヅシヒメノミコト 天之忍穂耳之命妻 高産巣日之神娘 上(313-88
ワ行
若雷 ワカイカヅチ 黄泉国魔界雷神5 伊邪那美神左手 上(314-37
若沙那売之神 ワカサナメノカミ 田植女神 親神羽山戸神(大年神子神)/大気都比売 上(315-77
若尽女之神 ワカツクシメノカミ 若い神霊巫女神 布忍富鳥鳴海之神(大国主系)妻神 上(316-73
若年之神 ワカトシノカミ 若い穀靈神 親神羽山戸神(大年神子神)/大気都比売 上(317-77
若御毛沼之命 ワカミケヌノカミ 日ノ御子神 鵜葺草葺不合/玉依毘売之子神 神武天皇同 上(318-106
若山咋 之神ワカヤマクヒノカミ 若い山境界主 親神羽山戸神(大年神子神)/大気都比売 上(319-76
和久産巣日之神 ワクムスヒノカミ 生産神 伊耶那美之神ヨリ化生6 上(320-34
和豆良比能宇斯之神 ワヅラヒノウシノカミ 禊神 煩イノ神(厄病神)上衣ヨリ化生 上(321-40
ゐ行
井氷鹿 ゐヒカ 鉱業神 生尾族 神武東征援 吉野首氏祖 上(322-113
(参-追)
因幡之八上比売 イナバノヤカミヒメ 因幡巫女 大国主妻 木俣神(御井之神)親 上(323-58
八十神 ヤソガミ 大国主之神之兄神等 上(324-58
阿遅志貴高日子根神 アジシキタカヒコネボカミ 阿遅鉏高日子根同 高比売兄神 天之若日子友 上(325-81
天之八咫烏 アメノヤタガラス 高天原神使い 神武東征救護 中(326-113
邇芸速日之命 ニギハヤヒノミコト 高天原系 天孫降臨前倭長脛彦ニ仕エル後神武援 中(327-119
宇陀之墨坂之神 ウダノスミサカノカミ 墨坂神社奉斎の神 通行守護の神 奈良宇陀榛原 中‘(328-135
肥長比売 ヒナガヒメ 出雲地方蛇神 垂仁天皇皇子ホムツワケノ命の一夜妻 (人名出) 中(329-151
伊吹之山之神 イブキノヤマノカミ 東征中のヤマトタケルの死の原因となる 中(330-167
- 神生み・國生み☞伊邪那岐・伊邪那美の神が最初に生成した神々国々の名
- 禊神☞伊邪那岐神が黄泉の国から戻り禊をした時に生まれた神々
- 誓約神☞天照大神と建速須佐之男之命が天之眞名井で誓約をした時に其々生まれた神々
- (参)は記入漏れ及び人命としてあげられている名
注:神名はS54年発行新潮社古典文学集成「古事記」に拠る
末尾の上・中・下は巻を表し()数字は初出神数及び新潮社古典文学集成古事記の本文初出のページ数(本文はP17~P271)
以上 古事記に登場する神名を列記してみました。次回、機会があれば 登場人物一覧もupしたいと思います。