大人虎変 君子豹変 小人革面
易の卦49番「澤火革ー離下兌上」に出てくる言葉
◎大人は虎変す
◎君子は豹変し小人は革面す
49 革カク(澤上火下-離下兌上)澤火革
革、已日乃孚。元亨。利貞。悔亡。(かくは、つちのとのひすなわちまことあり。おおいにとおる、ただしきによろし。くいほろぶ)
爻辞
<九五>大人虎変未占有孚ダイジンハコヘンスイマダウラナワズシテマコトアリ
<上六>君子豹変小人革面征凶居貞吉クンシハヒョウヘンスショウニンメンヲアラタムユケバキョウテイニオレバキチ
解)
鮮やかにくるっと転身することを豹変という。これは易の「革」の卦に基づいている。此の卦は物事の改革を説くものでその文中にある言葉が「大人虎変」「君子豹変」「小人革変」とある。
「方針を定め、態度を変えるがよいと思えば、大人君子たる者は、すっぱりと潔く一新する。しかし、小人は神妙そうに顔つきだけを改め、心中まではなかなか改めることがない」というような意味か。ちなみに虎や豹のように変わるとは旧説によると、虎や豹の全身の毛には縞や斑が鮮麗についており、目立ってはっきりしていることから、はっきりと態度を変えることを虎変・豹変というとある。また別の説には虎や豹、特に豹はその身を翻すことの際立って素早く敏捷な動物であるから、そこから「転身・転向の鮮やかさ」の例えとして使われたともある。
易の言葉の中には、それとは知らず今も生活の中で使われている言葉が結構あるようです。 観光とか、同人、苦節、口実などという言葉もすべて易の言葉からできてきているようです。最も今使われている意味合いとはずいぶん異なる言葉もあるようですが・・・