四月の言葉
高砂の尾上の桜咲きにけり 外山のかすみ立たずもあらなむ 権中納言匡房
二日 人間はダイヤモンドの原石
私はお互い人間はダイヤモンドの原石の如きものだと考えている。ダイヤモンドの原石は磨くことに拠って光を放つ。しかも其れは磨き方如何カットの仕方如何で、様々に異なる燦然とした輝きを放つのである。同様に人間は誰もが夫々に光る様々な素晴らしい素質を持っている。だから人を育て活かすに中っても先ずそういう人間の本質と云うものを能く認識し其々の人が持っている優れた素質が活きる様な配慮をしていく。それが矢張り基本ではないか。もしそういう認識が無ければ幾ら良き人材があってもその人を活かすことは難しいと思う。
- 今日は週刊誌の日
- memo-素質の発見
五日 学ぶ心
人とは教わらず又学ばずして何一つとして考えられるものでは無い。幼児の時は親から、学校では先生から、就職すれば先輩からと云うように教わり学んで後初めて自分の考えが出るものである。学ぶと云う心掛けさえあれば宇宙の万物はみな先生となる。物言わぬ木石から秋の夜空に輝く星屑などの自然現象、また先輩の厳しい叱責、後輩の純粋なアドバイス一つとして師ならざるものはない。どんな事からもどんな人からも、謙虚に素直に学びたい。学ぶ心が旺盛な人程新しい考えを創り出し独創性を発揮する人であると云っても過言ではない。
- 今日はデビューの日
- Memo-至誠・姿勢➡読書
- 百朝集四七章ー三学:少くして学べば壮にして為すあり 壮にして学べば老いて衰えず 老いて学べば死して朽ちず
十四日 知識は道具知恵は人
知識と知恵如何にも同じもののように考えられる可もしれない。けれどもよく考えてみるとこの二つは別物ではないかと云う気がする。つまり知識というのはある物事について知っているという事であるが、知恵と云うのは何が正しいかを知ると云うか所謂是非を判断するものではないかと思う。言い換えれば仮に知識を道具に譬えるならば知恵は其れを使う人そのものだと云えよう。お互い知識を高めると同時に其れを活用する知恵をより一層磨き高めてゆきたい。そうして始めて真に快適な共同生活を営む道も開けてくるのではないかと思うのである。
- 1912年タイタニック事故(14日氷山激突
- ・15日沈没) 2016年(H28)熊本大地震
- 今日はオレンジデー
- Memo―般若波羅蜜多:知恵ではなく智慧
二一日 しつける
日本人は頭もよく素質も決して劣っていない。だから何がいいか悪いかぐらいは百も承知して要る筈であるが、さてそれが行動になって表れたりすると忽ち電車に乗るのに列を乱したり公園や名所旧跡を汚したりしてしまう。やはりこれはお互いに躾が足りないからではないかと思う。幾ら頭で知っていてもそれが子供の時から躾られていないと何時まで経っても人間らしい振舞が自然に出てこない。つまり折角の知識も躾に拠って身に着いていないとその人の身だしなみも好くならず結局社会人として共に暮らす事が出来なくなってくるのである。
- 1975年(S50)大分地震M6.4
- 今日は民放の日 関連項目=7/11・8/30
- Memo-徳育の重要性を認識する
二五日 福祉は自ら作るもの
お互いの福祉を向上させていくことは好ましい事であり基本的には大いに推進されていい併し問題は誰が其れを生み出すかである。今日一つの風潮として国民は国が色々やってくれるだろうと思い、国は国民の税金を頼り足りなければ増税したらいいと云う安易な考えがある。其々が何とかなるだろうと考えている訳である。併し福祉を高めていくのに必要な資金は皆国民が営々として働き生み出した税金に外ならない。つまり福祉を行うのは形の上では国であっても国民なのである。そういう認識を深くし福祉の向上の爲にお互い何を為すべきかを考えることが極めて大事だと思う。
- 今日は国際連合の日
- 2005年(H17)JR福智山線脱線事故
- Memo‐問われるべきは国民よりも先ず施政者の姿勢
二七日 賢人ばかりでは
世の中は賢人が揃っておれば万事上手くいく と云うものでは決してありません。賢人は一人いればそれで十分なんです。更に準賢人が三人準準賢人が四人くらい。そんな具合に人が集まれば上々でしょう。賢人ばかりですと議論倒れで一向に仕事が捗らないと云ったようなことに為りがちです。一つの実例を挙げればある会社で三人の立派な人物がお互いに協力し合って居た筈なのにどうも上手くいかない。そこで一人を抜いてみた。すると残る二人の仲がピタッとあって非常に上手く行きぬかれた人物も他の分野で成功した。そこなことがよくあるものなのです。
- 今日は哲学の日
- 2010年(H22)凶悪犯罪の時効撤廃
さくらも各地満開に、コロナも少し落ち着いた状態。春は何となくウキウキする雰囲気があります。
一日一話に於いても、四月は新しい年度の出発点ということもあり、新社会人に向けた、或いは新社会人を迎える人達に対してのメッセージが多いようです。自らの体験、経験に基づいての処世哲学❕❕ 短い文章ではありますが、学ぶべき考え方の宝庫と言えるのではないでしょうか。