論語と算盤  

【格言五則】

言行君子之枢機 枢機之発 栄辱之主    易経繫辞上伝

言行は君子の枢機なり 枢機の発するや栄辱の首たり

言行は君子‐教養人・指導者‐にとって枢機‐石弓の引き金。要となるーのように重要。此の引き金を引く一瞬が栄誉か恥辱かを決めるもととなる

発言盈庭 誰敢執其咎       詩経小雅節南山小旻篇

言を発して庭に盈つ 誰か敢て其の咎を執らん

皆が意見を述べ立てて庭一杯に広がっているしかし誰もその責任をとろうとはしない

言不務多 而務審其所謂      大載礼記哀公問五義篇

言は多きに務めず 其の言う所を審らかにするに務む

言葉は多ければよいと云うものではない その趣旨を明らかにすることが大切

故声無小而不聞 行無隠不形    荀子勧学篇

故に声は小にしても聞えざる無く 行は隠してもあらわれざるはなし

優れた人の声‐意見‐は小さくても必ず聞え行いは隠していても必ず世に現れる 原文 声無細而不聞 行無隠而不明  説宛 とある誤写か?

志意修 則驕富貴 道義重 則軽王公    荀子修身篇

志意修まればすなわ富貴あなどり 道義重ければ則ち王公を軽しとす

志がきちんとしていれば富や地位など問題としない 人間としての在り方が‐徳・人格‐出来ていれば権力に媚びることもない

渋沢栄一著「論語とそろばん」の冒頭部分。近代日本の基礎を築いた人物として今、注目されている人の著作を読み返すのも、混沌の現代を原点に返つて考えるという意味からもいいことかもしれません。今度の新一万円札の肖像に決定、大河ドラマでも取り上げられている、歴史的人物の中で一番旬の人物かも知れません。

でも、なぜ今渋沢栄一なのでしょうか? どなたが光を当てたのでしょうか?光が当たるようにしたのはもしかしたら、日本を守っている神々かも知れませんね

渋沢栄一の著作関係では「論語講義」が有名ですね。文庫本も出版されていますし、一度じっくり読んでみてはいかがでしょう。

お手頃なのは 「渋沢栄一100の訓言 渋澤健 著 日経新聞社

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です