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論語と算盤

新一万円札の肖像

2024年度より、貨幣流通の顔となる「日本資本主義の父」ともいわれる渋沢栄一翁が終生、その人生の指針としていた「論語」。その内容、解題、意見等々いろいろと関連する本を出筆されています。

著書は

今は文庫本で手に入りやすくなっていますが、私の所にも「論語と算盤」「論語講義」「徳川慶喜」等々があります。亦、ご本人の著書ではありませんが「渋沢栄一の100の訓言」という本もあります。が現在は、「徳川慶喜」(東洋文庫本)は近くの図書館へ寄贈して手元にはありません。終活ではありませんが、他の本も追々、整理していく予定です。

さて、渋沢栄一翁の根本思想の根源となっている「論語」、それまでは道徳修身の書物とされていた感が強く平成・令和の時代では、一部の古典愛好家を除いては、特に顧みられることも少なくなっていたのではと思います。況して読まれるにしても、一般的には経済活動とは無縁のものというとらえ方をされている書物です。しかし、明治の時代にその考え方を一変させるとらえ方をしていたのが、渋沢栄一翁の所謂「論語と算盤」ではないでしょうか。

その中でも、次の一語が、経済人・渋沢翁の真意をもっとも端的に言い表している言葉だと思います。曰く

真正の利殖は仁義道徳に基づかなければ 決して 永続するものではない

現実社会

現在の日本を顧みると、この言葉を地で行くような活動は何となく影を潜めて、どちらかといえば、もうけ至上主義的な風潮が蔓延していて目先の利益追求に奔走しているのではと思えない事もありません。ということは永続する富を持ち続ける会社は少ないということにもなるのでしょうか?

社会の混乱、経済・教育等の格差の拡大は其の表れの 一端 かもしれません。 新一万円札が発行される、2024年はどういう社会状況になっているのでしょうか? 昨年大河ドラマにも取り上げられた渋沢栄一翁の遺訓をしのんで、これらの著書が広く読まれればうれしい事ですね。

そしてできれば、北里 柴三郎博士・津田梅子 女史だけでなく渋沢栄一 翁の新一万円が徧くみんなのもとへ広がっていくような社会になってくれればいいですね・・・