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法華経の佛・菩薩・神・鬼神等Ⅴ

今回で、いよいよ最終回、法華経のなかから拾いだすことが出来た、200の名前の羅列に過ぎませんが、法華経を読む時、整理するのに役立つように思っています勿論、法華経は、頭で理解するというよりも感性でとらえる部分が大きいと思いますがそれでも、登場人物等を知っておくことは、イメージを深める一助にはなるのではないか思います。

★ホ~ワ

ホウシャクボサツ 寶積菩薩(161

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の17番目の菩薩として登場。
法の宝の集積という意味 大宝積経 唐の菩提流支が漢訳した大乗経典。 120巻がある。

ホウショウボサツ 寶掌菩薩(162

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の6番目として名を連ねる。

ホウソウニョライ 寶相如来(163

法華経學無學人記品9、釋尊の學無學の二千人の等が弟子未来世に於いて十方世界にて 作佛した時の名で皆一號名を持つ
寶相如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

ホウミョウニョライ 法明如来(164

五百弟子授記品8、冨樓那彌多羅尼子が未来世に於いて作佛した時の名
法名如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

ボンソウ(ニョライ 梵相(如来(165

法華経化城品7 大通智勝如来、出家前の十六御子の一人 西南方にて作佛した二人目の名。

ボンテンオウ 梵天王(166

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の娑婆世界の主として1番目に記される。
随喜功徳18、釈迦牟尼仏の説法に登場 法華経を行ずる者の功徳として後世に於いて梵天王の 坐處尼生まれるとされる。

マカカセンネン 摩訶迦旃延(167

梵: マハーカーティヤーヤナ・巴:Mahākaccāna マハーカッチャーナ 釈迦の十大弟子の 一人であり、論議第一と称せられる。摩訶は偉大なるの意 大迦旃延とも。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆として大羅漢8番目に記される。
信解品4、他の長老僧3人と共に 舎利弗の作佛に歓喜、自ら譬喩を述べる。
授記品6、釈尊の授記を受け未来世に作佛し閻浮那提金光如来となる。

マカカヨウ 摩訶迦葉(168

十大弟子の一人。そのなかでもとくに代表的な3人の一人。大迦葉(だいかしょう)、迦葉ともいう。
法華経序品1、釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆大羅漢の一人 2番目に登場。
信解品4、他の長老僧3人と共に舎利弗作佛に歓喜、自ら譬喩を長者窮子譚を披露 並びに偈を説く。
藥草喩品5にて釈尊の藥草の譬譚聴聞代表として名があげられる。
授記品6で釈尊の授記を受け未来世に作佛し光明如来となることを告げられる
五百弟子授記品8,釈迦牟尼仏より千二百の阿羅漢すべてが未来世に於いて作佛することを告げられる。

マカクチラ 摩訶拘絺羅(169

倶絺羅とも・梵語:Kotthila 音写:拘絺羅、倶祉羅など、訳:膝 釈迦の弟子のひとり また長爪梵士、 長爪婆羅門などともいわれる。頗る弁舌を有し、仏弟子の中で、問答第一の弟子と称。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆として大羅漢15番目に記される。

マカハジャハダイピクニ 摩訶波闍提比丘尼(170

マハープラジャーパティーの音写。釈尊の母の妹。釈迦族の姓ガウタマの女性形、 憍曇称[きょうどんみ](ガウタミー)とも呼ばれる。生母である摩耶(マーヤー)夫人が釈尊の生後7日 に亡くなったので、摩訶波闍波提が浄飯王の妃として迎えられ、釈尊を養育した。浄飯王の死後に 出家し、仏教史上最初の比丘尼(女性出家者)となり、比丘尼の指導的立場として活躍。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の一人として大羅漢群の次に紹介。
法華経勧持品13で、一切衆生憙見如来になると釈尊から授記を受ける女人成佛の手本とされる

マナシリュウオウ 摩那斯龍王(171

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆で仏法守護神である八大龍王の7番目に記される。
龍王については難陀龍王参照

マンガツ(ゲツ)ボサツ 満月菩薩(172

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の11番目として名を連ねる。
鳳凰堂の長押上の小壁に懸けられた雲中供養菩薩像52体の中の1體。

ミオンケンダツバオウ 美音乾闥婆王(173

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四乾闥婆王の4番目に登場する
乾闥婆王については樂乾闥婆王参照

ミケンダツバオウ 美乾闥婆王 (174

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四乾闥婆王の3番目に登場する
乾闥婆王については樂乾闥婆王参照

ミョウオンボサツ 妙音菩薩(175

法華経妙音菩薩品24に説かれる菩薩
東方の淨華宿王智如来の在す一切浄光荘厳国から釈尊を礼拝供養し法華経を聞くために霊鷲山に 飛来した菩薩。文殊師利菩薩・藥王菩薩・勇施菩薩・上行意菩薩・荘厳王菩薩。藥上菩薩らと挨拶 。
美しい声で十方(じっぽう)世界に教えを広めるという。
過去譚の中では 雲雷音王多陀阿伽度佛の下で伎楽を供養し寶器を奉上したその因縁を以て 淨華宿王智如来のもとに生まれたとされる。
此の菩薩は種々の身を現じて(34身)衆生を救済するとされる。
密教では、文殊の一つ、五字文殊の異名。五髻の童子形で、胎蔵界文殊院に配する 。

ミョウガツテンジ 名月天子(176

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆天子群の2番目に記される

ミョウコウボサツ 明光菩薩(177

法華経序品第1 過去譚の中で日月燈明佛の説法法華経を聴聞する菩薩衆の一人八百人の 弟子を持つ。後に釈迦如来の世界で文殊師利菩薩となる前世の菩薩。

ミョウショウゴン 妙荘厳王(178

法華経妙荘厳王本事品27、藥王・藥上菩薩の因縁過去譚 
及往古世の時代、雲雷音宿王華智多陀の光明荘厳國の王の名 藥王・藥上菩薩の前世淨蔵・淨眼 二子の父 子の勧めにて佛に帰依、雲雷音宿王華智多陀より作佛し沙羅樹王佛となることを告げられる。
後の世、釈迦牟尼仏の世界に於いて生まれ変わり華徳菩薩となる。

ミョウソウニョライ 名相如来(179

法華経授記品6、釈尊より弟子須菩提が授記を受け未来世に於いて作佛することを告げられる。
佛となったときの名、正式には                       名相如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

ミョウホウ 妙法(180

法華経化城品7、大通智勝佛の瑞相による光明に照らしだされた南方の梵天王の國の大梵天王の名。
宮殿が光明照耀したことに抱く衆生の疑問に答えへ大通智勝佛のもとへ飛来することを促す。

ミョウホウキンナラオウ 妙法緊那羅王(181

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四緊那羅王の2番目に登場する
緊那羅王については法緊那羅王参照

ミロクボサツ 彌勒菩薩(182

梵: マイトレーヤ、巴:メッテイヤ、メッテッヤは仏教において、釈迦牟尼仏の
次に現われる未来仏であり、大乗仏教では菩薩の一尊。
弥勒は音写であり、「慈しみ」(梵: maitrī, 巴: mettā)を語源とするため、慈氏菩薩(“慈しみ”という 名の菩薩)とも意訳。
弥勒は現在仏であるゴータマ・ブッダ(釈迦牟尼仏)の次にブッダとなることが約束された 菩薩(修行者)で、ゴータマの入滅後56億7千万年後の未来にこの世界に現われ悟りを開き、 多くの人々を救済するとされる。それまでは兜率天で修行(あるいは説法)しているといわれ、 中国・朝鮮半島・日本では、弥勒菩薩の兜率天に往生しようと願う信仰(上生信仰)が流行 弥勒如来、弥勒仏と呼ばれることもあり、如来形の仏像も作られている。
法華経序品1 釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞菩薩衆第16番目の菩薩として名を連ねる。 前世では妙光菩薩(文殊師利菩薩)の弟子求名として登場。      また、法華経の中では別名阿逸多と呼ばれる。
法華経分別功徳品17/随喜功徳品18等々に登場する。
『観弥勒菩薩上生兜率天経』、『弥勒下生経』、『弥勒大成仏経』の3本で『弥勒三部経』と呼ぶことが ある。また、浄土宗系の『無量寿経』には、阿弥陀仏の本願を後世の苦悩の衆生に説き聞かせるよう にと、釈迦牟尼仏から弥勒菩薩に付嘱されている。
従地湧出品15では地より出現した菩薩群の因縁を釈尊に問う
如来壽量品16、釈迦牟尼仏が久遠常住不滅の佛であることを明かされる
分別功徳品17、釈尊より聴聞衆の代表として久遠なる佛の心理を聞くことにより多くの衆生が 救済されることを告げられる。
随喜功徳18、聴聞衆を代表し釋迦牟尼佛に法華経を聞く者の功徳を尋ねる。
普賢菩薩勧發品28、法華経受持するものは命終の後兜率天の彌勒のもとへ往くと説かれる。

ムエンゾク 無厭足(183

法華経陀羅尼品第26 法華経を信じる者の守護神として現れる鬼子母神の眷属
十羅刹女の七番目として登場。

ムジンニボサツ 無盡意菩薩(184

法華経観世音菩薩普門品25、釈迦牟尼仏に観世音菩薩の名の由来因縁を問う
また観世音菩薩に法施の珍寶の瓔珞を奉上する

ムヘンギョウボサツ 無邊行菩薩(185

法華経従地涌出品15、娑婆世界の地の虚空より突如として現れた菩薩群の四導師の 第二番目に登場する菩薩。

ムリョウイ 無量意(186

法華経序品1、過去譚日月燈明が出家する前の子、八王子の一人父の出家により法師となる。 3番目に記、妙光菩薩の八百人の弟子のひとり。

ムリョウリキボサツ 無量力菩薩(187

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の13番目として名を連ねる。 「無限に勇猛なる」という名の菩薩。

モンジュシリボサツ 文殊師利菩薩(188

マンジュシュリーまた妙吉祥菩薩(みょうきっしょうぼさつ)などともいう一般に智慧を司る 仏とされる。その他、非人救済などの慈善事業を司るほか、日本の真言律宗では慈母供養の象徴 としての一面も重視 『華厳経』では善財童子を仏法求道の旅へ誘う重要な役で描かれる。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆菩薩群の第1番目の菩薩として記される。
提婆達多品12、龍宮の世界にて布教し娑竭羅龍王の娘八歳尼法華経を説き菩提に至らしむ。
安樂行品14、釈尊に後の世での法華経を護持する方法を尋ねる。
如来神力品21、無量百千萬億の舊住娑婆世界菩薩摩訶薩等聴聞衆と共に釈迦牟尼仏と その分身の佛たちの発する大神力を目撃。
妙音菩薩品24、釈尊を礼拝供養のため淨華宿王智如来の国より飛来した妙音菩薩の由来因縁を 釈尊に尋ねる妙音菩薩と邂逅。

ヤクオウボサツ 藥王菩薩(189

(梵: Bhaiṣajyarāja)
薬上菩薩とともに釈迦如来の脇侍として付き従うまた阿弥陀如来の二十五菩薩にも数えられる。 薬上菩薩とは兄弟であったとされ、人々に薬を与えた功徳により双方が菩薩になる事が出来たという。
一般的には薬壷と薬草を手に持つ姿で現される。                 法華経序品1 釈迦牟尼仏の霊鷲山説法聴聞菩薩衆の7番目として登場。
法師品10、八萬大士の代表として法華経を信じる者がすべて未来世に於いて作佛することを告げられる。
勧持品13では大樂説菩薩と釈迦の前で2万の菩薩眷属と共に、仏の滅後の教化は難しいが 大忍力をもって弘経していくと誓った。
藥王菩薩本事品23では菩薩の過去譚が主題。(後述)
妙音菩薩品24、釈尊礼拝供養のため淨華宿王智如来の世界より飛来した妙音菩薩と邂逅。
妙荘厳王本事品27では、昔、雲雷宿王華智如来の出世時に、妙荘厳王と浄徳夫人に、浄蔵と 浄眼の二子があり、浄蔵が今の薬王菩薩、浄眼が今の薬上菩薩、それぞれの前世であることを説く。
法華経・薬王菩薩本事品では、薬王菩薩の前世は、一切衆生喜見菩薩といい日月浄明徳如来(仏) の弟子だった。この仏より法華経を聴き、楽(ねが)って苦行し、現一切色身三昧を得て、歓喜して仏を 供養し、ついに自ら香を飲み、身体に香油を塗り焼身した。諸仏は讃嘆し、その身は1200歳まで燃 えたという。命終して後、また同じ日月浄明徳如来の国に生じ、浄徳王の子に化生して大王を教化した。
再びその仏を供養せんとしたところ、仏が今夜に般涅槃することを聞き、仏より法及び諸弟子、舎利など を附属せられた。仏入滅後、舎利を供養せんとして自らの肘を燃やし、7万2千歳に渡って供養したという。
法華経陀羅尼品26では最初登場し説法者守護の陀羅尼呪を説く。


◎ 観薬王薬上二菩薩経:過去世、瑠璃光照如来が出世し、そして入滅した時、日蔵比丘が出でた。 日蔵は聡明で諸の大衆のために大乗の平等大慧を説いたが、その時に衆生の中に、星宿光、電光明 という兄弟の長者がいて、共に説法を聴き、歓喜心を生じ、日蔵比丘や大衆に諸薬などを供養し梵行を 修し、大菩提心を起した。その時の星宿光が今の薬王、電光明が薬上である、と釈迦仏が明かした。 釈迦仏は弥勒菩薩に、彼ら兄弟は未来に浄眼・浄蔵という如来になるであろうと告げた。

日蓮を本仏とする宗派や教団においては、天台智顗、伝教最澄の本地を、薬王と薬上であると定。

ヤクジョウボサツ 藥上菩薩(190

薬王菩薩と共に釈迦如来の脇侍として付き従う事が多く、単独での信仰は皆無である。 手に薬壷を持つとされるものの、定型は無くしばしば変容する 薬王菩薩とは兄弟。
妙音菩薩品24、釈尊を礼拝供養のため飛来した妙音菩薩とあいさつを交わす
法華経妙荘厳王本事品第27では、昔、雲雷宿王華智如来の出世時に、妙荘厳王と浄徳夫人に、 浄蔵と浄眼の二子があり、浄蔵が今の薬王菩薩、浄眼が今の薬上菩薩、それぞれの前世である ことを説く。

ヤシャ 夜叉(191

法華経譬喩品3、譬喩説話の中の長者の火宅に巣くう悪鬼らとして登場。
法華経陀羅尼品26に登場する名、人をいのちを短命にする悪鬼 古代インド神話に登場する鬼神。 インドで人を害する悪鬼。仏教に取り入れられ護法善神の一尊となる 毘沙門天の眷属で北方を守護する鬼神。八部衆の一。薬叉。

ヤシュダラピクニ 耶輸陀羅比丘尼(192

ヤショーダラー(梵) / ヤソーダラー(巴)釈迦が出家する前、すなわちシッダールタ太子だった時 の妃の名。出家以前の釈迦、即ちガウタマ・シッダールタと結婚して、一子羅睺羅(らごら、ラーフラ)を 生んだとされる。
法華経序品1で釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆比丘尼として2番目に紹介。
法華経勧持品13で、未来世に具足千万光相如来に成ると釈尊から授記を受ける。

ユウゼボサツ 勇施菩薩(193

釈迦如来に供奉する菩薩の一。名は布施の勇者の意。
法華経序品1 釈迦牟尼仏の霊鷲山説法聴聞菩薩衆の8番目の菩薩として登場。
妙音菩薩品24、釈尊を礼拝供養に訪れた妙音菩薩とあいさつ。
陀羅尼品第26に法華經を信ずるものの守護神として薬王菩薩の次に陀羅尼神咒を述べる。
日蓮宗では五番の善神の神として崇敬される

ラゴアシュラオウ 羅睺阿脩羅王(194

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四人の阿脩羅王の4番目に記される。
阿脩羅王については婆稚阿脩羅王参照

ラゴラ 羅睺羅(195

梵/巴: Rāhula ラーフラ)は、仏教の開祖たる釈迦の実子であり、,二〇歳で具足戒を受け十大弟子の 一人に数えられ、正しい修行を為した密行第一と称。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆大羅漢の21番目に記される
學無學人記品9、釈迦牟尼佛より授記を受け来世に於いて蹈七寶華如来として作佛することを告げられる。

ラセツ 羅刹(196

法華経陀羅尼品26に登場する人をいのちを短命にする悪鬼 羅刹鬼(らせつき)・速疾鬼(そくしつき) 可畏(かい)とも訳。               破壊と滅亡を司る神。また、地獄の獄卒(地獄卒)のことを指す時も。
古代インド神話人の肉を食う凶暴な悪鬼。のちに仏教に入り,羅刹天とされる
仏教の天部の一つ十二天に属する西南の護法善神 多聞天(毘沙門天)に夜叉と共に仕える。

ランバ 籃婆(197

法華経陀羅尼品第26 法華経を信じる者の守護神として現れる鬼子母神の眷属
十羅刹女の一番目として登場

リハタ 離波多(198

梵語:レーヴァタ・キャディラ・ヴァニヤ、
音写:離波多 等他、訳:室星、室宿、仮和合 等 釈迦の弟子の一人 舎利弗の弟とされる説あり。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆大羅漢の一人12番目に記される。
五百弟子授記品8、他の五百の羅漢と共に未来世に於いて作佛し普明如来となることを釈迦牟尼仏より 告げられる。

リュウジョ 龍女(199

法華経提婆達多品12、海神娑竭羅龍王の娘、文殊師利菩薩より法華経を授かり、娑婆世界の 釈迦牟尼仏の前に顕れ、舎利弗らの疑問に答え須臾にして男子に變成し南方無垢世界にて 佛となりて妙法を演説する。              畜種女人の成佛の証とされる。

ワシュキツリュウオウ 和脩吉龍王(200

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆で仏法守護神である八大龍王の4番目に記される。
龍王については難陀龍王参照

以上第5回で法華経に登場する御名をほぼ網羅できたのではと思います。とは言え何しろ、宗教・仏教には疎いもののする事、或いは記録落ちのところもあるかもしれません。が、皆様の何かのお役に立てば幸いです。

法華経の佛・菩薩・神・鬼神等Ⅳ

今回で法華経の佛菩薩 神々 の紹介も第4回目となりました。専門家の方々からすれば、何と稚拙なということでしょうが、初心者にとって、辞書代わりに使えるかもしれません。之をきっかけに興味を持った方々が、それぞれもっと深く調べていただければ嬉しいですね。

★タ~ホ

ダラニボサツ 陀羅尼菩薩(121

法華経随喜功徳品18 法華経の聴聞功徳として未来世では陀羅尼菩薩の一處に住すると説く。
菩薩の名の由来は陀羅尼の言葉の力で仏法を保持して悪法を防ぐといわれところから 陀羅尼はサンスクリット語の音写で、訳すと総持となるので、総持菩薩ともいいます。

チシャク 智積(122

法華経化城品7、大通智勝佛の出家する以前に十六の御子あり其の中の第一の子の名。

チシャクボサツ 智積菩薩(123

法華経提婆達多品12、多寶如来所従の菩薩、文殊師利に龍宮布教状況を問う

テンオウニョライ 天王如来(124

法華経提婆達多品12、未来世に於いて提婆達多が成佛した時の名。
悪人も成佛できるとの譬とされる。
天王如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

テンリンジョウオウ 轉輪聖王(125

古代インドの思想における理想的な王を指す概念・総称。地上をダルマ(法)によって統治し、 王に求められる全ての条件を備えるという。サンスクリット語ではチャクラヴァルティラージャン。
法華経序品1 釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆として六瑞相を見る
安樂行品14、釈尊の譬喩の中で魔軍を倒す王として登場 轉輪王
随喜功徳品18、釈尊の説法の中で登場 法華経を行ずる物は後世尼轉輪聖王の坐處へ生まれる

ドイッサイセケンクノウ(ニョライ) 度一切世間苦悩(如来(126

法華経化城品7 大通智勝如来、出家前の十六御子の一人 西方にて作佛した二人目の名 

トウシッポウケニョライ 蹈七寶華如来(127

法華経學無學人記品9、釈迦牟尼仏の実子、羅睺羅が未来世に於いて作佛した時の名。
蹈七寶華如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

ドウシボサツ 導師菩薩(128

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の18番目の菩薩として登場。
梵本(サンスクリット語)では「良き商主」という名の菩薩。導師とは人々を正しい道に導く人のこと。

ドクシャカリュウオウ 徳叉迦龍王(129

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆で仏法守護神である八大龍王の5番目に記される。
龍王については難陀龍王参照

トクゾウボサツ 徳蔵菩薩(130

浄身佛の前世の名
法華経序品1 過去譚の中で日月燈明佛の授記をうけ後に佛となる名は
浄身多陀阿伽度阿羅訶三貌三佛陀

トクダイセイボサツ 得大勢菩薩(131

法華経序品1,釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆菩薩群の第3番目の菩薩として記される
梵名マハースターマプラープタ 「大勢至菩薩」、「大精進菩薩」、「勢至菩薩」の別名。
日本では午年の守り本尊、十三仏の一周忌本尊として知られている。
常不經菩薩品20、法華経を護持する者の功徳を釈尊の過去譚として聴聞する役として登場。

ナダイカヨウ 那提迦葉(132

ナディー・カッサパ釈迦の弟子となった三迦葉(さんかしょう)の一人次男。  バラモンで火の神 アグニを信仰する事火外道で、それぞれ数多くの弟子と信者がいた。
法華経序品1、釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆大羅漢の一人 5番目に記される。
五百弟子授記品8、他の五百の羅漢と共に未来世に於いて作佛し普明如来となると釈迦牟尼仏が授記。

ナンダ 難陀(133

仏弟子の1人で、釈迦の異母兄弟 孫陀羅難陀と同一人物とも
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆として大羅漢16番目に記される

ナンダリュウオウ 難陀龍王(134

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆仏法守護神の八大龍王の1番目に記される
仏教 における蛇形の鬼類である ナーガ の 王 仏典 に記されたインドの蛇形の精霊であるナーガは、 龍と 漢訳 されて中国に伝わった。ナーガはインドで古くから信仰されていた蛇神。
難陀龍王は千手観世音菩薩 の眷属である 二十八部衆 の一尊にも挙げられている

ニチガツジョウミョウトクニョライ 日月浄明徳如来(135

藥王菩薩本事品23、藥王菩薩過去譚で菩薩が所属した国の佛の名、一切衆生喜彌菩薩はじめ多くの 菩薩衆の為に法華経を説く。
日月浄明徳如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊

ニチガツトウミョウニョライ 日月燈明如来(136

法華経序品1 彌勒菩薩の問いに対して文殊師利菩薩が答える過去譚の中の佛の名。
日月燈明如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊
過去世に於いて法華経を説いた佛で、釈迦牟尼仏と同じく法華経を説く前に六瑞相を顕した。

ニョイカルラオウ 如意迦樓羅王(137

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四人の迦樓羅王の4番目に記される。
迦樓羅王については大威徳迦樓羅王参照

ネントウブツ 然燈佛(138

法華経序品1、過去譚日月燈明が出家する前の子、八王子の一人父の出家により法師となる 8番目に記、妙光菩薩の八百人の弟子のひとり 後、八王子とも佛道を成じる。八王子が作佛し、最後に成仏した佛の名。

ハクラ 薄拘羅(139

ヴァックラ釈迦の弟子の一人である。仏弟子中、病をしなかったことから、
無病第一、また最も長く生きたので長寿第一の弟子などと称。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆大羅漢の一人14番目に記される
五百弟子授記品8、他の五百の羅漢と共に未来世に於いて作佛し普明如来となることを 釈迦牟尼仏より授記うける

バチアシュラオウ 婆稚阿脩羅王(140

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四人の阿脩羅王の1番目に記される 阿修羅道の王、八部衆または二十八部衆(中国では二十八天)に属する、仏教の守護神。
法華経では阿修羅は悪として書かれることは圧倒的に少なく基本的には三善道の1つもしくは 八部衆の1つとして描かれており善趣の存在である。

バツダバラボサツ 跋陀婆羅菩薩(141

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の15番目の菩薩として登場。
入浴せんとして悟りを開いたといわれる菩薩。. そのため僧堂では浴室に祀られている。

バツナンダリュウオウ 跋難陀龍王(142

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆で仏法守護神である八大龍王の2番目に記される。
龍王については難陀龍王参照

ハラダ 頗羅堕(143

法華経序品1 代々続く日月燈明如来の姓。
※賓頭盧頗羅堕(びんずるはらだ)☞釈迦牟尼佛の時代では釈迦(しゃか)の弟子で、十六羅漢の第一。 神通に長じたが、みだりに神通を用いたため、仏に叱られて涅槃(ねはん)を許されず、仏の滅後も衆生 を救い続けるとされる。

ビシャモンテンノウゴゼシャ 毘沙門天王護世者(144

法華経陀羅尼品第26、法華経を信じるものを守護する 毘沙門天に同じ法華経行者守護神として 3番目に守護の陀羅尼神咒を述べる 五番の善神
梵名: ヴァイシュラヴァナ  天部 の 仏 神で、持国天 、 増長天 、 広目天 と共に 四天王 の一尊に数えられる武神であり、四天王では 多聞天 として表わされる 。

ビダラ 毘陀羅(145

法華経陀羅尼品26に登場する人のいのちを短命にする悪鬼。
ヴェーターラインド神話の鬼神人の死体を操り、これを動かすと言われる、
日本の「死人憑き」(死体に取り付く見えない妖怪)と似ている 毘陀羅、起屍鬼、屍鬼と訳。
四夜叉の一仏典では青面金剛に従う四護法善神の夜叉。
それぞれ毘陀羅(びだら)、阿跋摩羅(あばつまら)、犍陀羅(けんだら)、烏摩勒伽(うまろきゃ)

ヒツリョウカバシャ 畢陵伽婆蹉(146

Pilinda-Vaccha ピリンダ・ヴァッチャ、音写:畢蘭陀筏蹉 等他、
訳:悪口、余習、言語麁擴不遮尊貴 等他 釈迦の弟子の一人 舎利弗の弟とされる説あり。
法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆大羅漢の一人13番目に記される。 バラモン出身といわれCuula-Gandhaara という隠身呪術を学び名声を得ていたという。

ビマシツタラアシュラオウ 毘摩質多羅阿脩羅王(147

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四人の阿脩羅王の3番目に記される。
阿脩羅王については婆稚阿脩羅王参照

ビランバ 眦籃婆(148

法華経陀羅尼品第26 法華経を信じる者の守護神として現れる鬼子母神の眷属
十羅刹女の二番目として登場。

フクソクボサツ 不休息菩薩(149

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の5番目として名を連ねる。

フゲンボサツ 普賢菩薩(150

梵名: サマンタバドラ
文殊菩薩とともに釈迦如来の脇侍として祀られることが多い。
梵名のサマンタバドラとは「普く賢い者」の意味であり、彼の世界にあまねく現れ仏の慈悲と理智を 顕して人々を救う賢者である事を意味する。
法華経普賢勸発品28-に登場する。寶威徳上王佛の世界の菩薩で娑婆世界で法華経を説く 釈迦如来を訪ね頂受す。
一般に特に女性の信仰を集めた。密教では菩提心(真理を究めて悟りを求めようという心)の象徴とされ、 同じ性格を持つ金剛薩埵と同一視される。そのため普賢菩薩はしばしば金剛薩埵の別名でもある。
金剛手菩薩(こんごうしゅぼさつ)とも呼ばれる。「遍吉(へんきち)」という異名があり、滅罪の利益がある。
普賢菩薩の眷属は十羅刹女とされ、また時として十羅刹女たちの母鬼子母神も眷属とされる。 。初期の十羅刹女は唐装束であるが、国風の影響を受けた和装の羅刹女の作例も多い。
これは、法華経において普賢菩薩と十羅刹女が共に「法華経を護持する者を守る」と誓っていることに よるが、これらの女神がそばにいることも、 女性からの信仰を厚くする一因となった。

フコウテンジ 普香天子(151

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆天子群の3番目に記される

フタンナ 冨単那(152

法華経陀羅尼品26に登場する人をいのちを短命にする悪鬼 ブータ(Bhūta)ともインドに伝わる。
悪霊・吸血鬼の類。ブータナとも呼ばれ、傲慢であり、人の話に全く耳を傾けず、襲われた人間は 重病となったり死亡したりするともいわれる。
仏教においては富単那(ふたんといわれるな)と音訳されて広目天の眷属、仁王経の八部衆の 一つとされる。ヒンディー語ではブート(Bhūt)と呼ばれる。

フミョウニョライ 普明如来(153

五百弟子授記品8、憍陳如が未来世に於いて作佛した時の名
普明如来應供正徧知明行足善逝世間解無上士調御丈夫天人師佛世尊
同じく五百の阿羅漢も未来世に於いて同様の名の佛に作佛すると告げられる

フルナミタラニシ 冨樓那彌多羅尼子(154

梵: プールナ=マイトラーヤニープトラ、巴: プンナ=マンターニープッタ 富楼那弥多羅尼弗多羅は、釈迦仏の十大弟子の一人である。
略して富楼那(ふるな)と呼ばれることが多い。弁舌にすぐれていたために説法第一と称された。                             法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆として大羅漢18番目に登場
五百弟子授記品8 釈迦牟尼仏より未来世に於いて作佛することを告げられるその名を法明如来という。

ホウイ 寶意(155

法華経序品1、過去譚日月燈明が出家する前の子、八王子の一人父の出家により法師となる。
4番目の記、妙光菩薩の八百人の弟子のひとり

ホウイ法意(156

法華経序品1、過去譚日月燈明が出家する前の子、八王子の一人父の出家により法師となる。
8番目に記、妙光菩薩の八百人の弟子のひとり

ホウイトクジョウオウブツ 寶威徳上王佛(157

法華経普賢菩薩勧發品28に登場 普賢菩薩の帰属する国の佛 この佛のいる東方の國より普賢菩薩は 娑婆世界へ釈迦尊の説く法華経を聞くため飛来する。

ホウキンナラオウ 法緊那羅王(158

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆の四緊那羅王の1番目に登場する
インド神話に登場する音楽の神々(または精霊)である。仏教では護法善神の一尊で、天竜八部衆の 一つである。漢訳は人非人・疑神・歌神・楽神で、緊捺羅、甄陀羅(けんだら)、真陀羅(しんだら)とも 音写される 。

ホウゲツボサツ 寶月菩薩(159

法華経序品1 釈迦牟尼佛の霊鷲山における説法聴聞衆菩薩群の9番目として名を連ねる。

ホウコウテンジ 寶光天子(160

法華経序品1、釈迦牟尼仏の霊鷲山説法の聴聞衆天子群の4番目に記される。

以上で第4回は終了です。次回は6月はじめ最終回です。